ジャケットを巡る夏の旅 或いは 思い出の夏2020年08月22日

一年で最も開放的な季節「夏」なのに・・・最も似合わない「マスク」着用して毎日のうだるような暑さにぐったりです。熱中症も危険でとても屋外を出歩けやしません。
せめてレコードジャケットで「夏の旅」。↓ 松岡直也氏はラテン・ジャズ・フュージョンの巨匠でした。前立腺癌のため2014年に逝去されましたが、私にとって最も夏を感じさせてくれるミュージシャンでした。この「夏の旅」のジャケットいかがですか!イラストですが広角ショットの様な広がりが。
レコードの帯を残してあります(^^)/
書かれている宣伝コピーは、「忘れていた、いつでもここにあったのに・・・・。」故郷への帰省なのでしょうか。
8月、どこまでも青い空に堂々の入道雲と一筋の飛行機雲が。場所はどこなのでしょうか?きっと信州長野県あたり、山々は南アルプスでしょうか。レトロなバスから、着物姿の女性が降り立ったばかりなのでしょう。
でもこの停留所の近くには青々とした田園風景が、まだまだ広がって人家は見えません。暑い中日傘をさしながらまだ歩かねばなりません。。。
ジャケットの裏面もこの風景の延長でして ↓ 繋げると
アルバム・タイトルから曲名まですべて日本語で「夏」をテーマにしています。
A-1. 日傘の貴婦人 
A-2. 田園詩 
A-3. 夏の旅  
A-4. 風のしらべ 
B-1. 虹のしずく 
B-2. 雲のゆくえ 
B-3. <Interlude> 
B-4. 虚栄の街 
B-5. Uターン
ちゃんと、ジャケットデザインがアルバムの音楽内容を表現していることがわかります。
松岡直也氏のアルバムは他にも、とにかく夏にピッタリなのが多かったですね。(ラテン・ジャズ・フュージョンというジャンルから当然ですが・・・)
イラストレーター・漫画家わたせせいぞう氏とのコラボレーション作品なんかも、おしゃれにマッチしていました。わたせせいぞう氏のイラストは、およそ日本とは思えないおしゃれなリゾート地に、おしゃれなサマースーツを着たカップルなんかが、よく登場してそのイラストを初めて見たときは、勝手にイメージできるそんなライフスタイルを超うらやましー!と思ったものでした。

やはり夏のお昼間に聞くのはフュージョン系がいいのではないでしょうか?今でもそう思います。70年代から、ジョー・サンプル、アール・クルー、エリック・ゲイル etc. 随分流行りました。あの頃、ジャズ喫茶でもよくかかっていましたが、現在にいたってあれは一時期の気の迷いだったーとか言って、冷めてしまわれたジャズ喫茶の経営者の方も居られますが。。。

↓ こちらも日本のフージョングループ T-SQUARE( 1988年まではTHE SQUARE)の Lucky Summer Lady です。 夏と言えばビーチですよね
砂浜になぜか鉄棒のようなものがあり、風が吹いているのでしょう。スカートを抑えています。
しかし、このジャケット裏面に、おっ!😁とくる仕掛けがありまして。。。 ↓
はい、ジャズマニアの皆さんもこの裏ジャケットだけで購入に走ったと聞いております(^^)/
↓ こんなのも。おなじ路線です。T-SQUARE Make Me A Star
こちらは裏側に仕掛けがあるわけではないです。ただこのモデルの女性がアグネス・ラムという方で当時、水着姿だけで一斉を風靡していました(^^)/ 

このジャケット ↑ T-SQUARE Magic ですが、レコードの場合この黄色→で示したところから開封いたします。そうしますとお尻ではなくて、実は砂漠なんだよ~という仕掛けでした( ´艸`)
CD や Spotify にはできないこのアルバムアート!懐かしい。

↓ こちらも腕利きの日本人ジャズプレイヤーが結成したフュージョン・バンド Native Son のアルバム Resort です。日本からは遠い中南米バハマ辺りのイメージです。
曲名は
A-1, BAY STREET TALKIN'
A-2, NITE OF LIMBO
A-3, MIDNIGHT CRUISING
B-1, CARIBBEAN MANATEE
B-2. FANTASIO CARIOCA
B-3., UNDER THE BAHAMIAN MOON
いかがですか。やはりリゾートをテーマにしたコンセプトアルバムであることがわかります。
各曲、特に1曲目とかそりゃもうブレイクから入る渋いフュージョンがたまりません~。
Native Son は他にも グループ名のデビュー作 Native Son や 次の作品 Savanna Hot-Line も演奏は大好きなのですが、ジャケット・デザインがむさくるしいおっさんが水遊びしてたり、アフリカの大地を歩きながら演奏している写真などで、ここでは取り上げない(-"-)

フュージョンではなく、リリカルなフリューゲルホーンを聴かせるアート・ファーマーの日本制作盤「思い出の夏」です。 ↓
「思い出の夏」は、Michel Legrand 作曲で、同名のヒット映画のテーマ曲です。多くのジャズマンが取り上げています。
ジャケットは、彼女がかぶっていたのであろうお帽子に、セピア色の彼女の写真を添えて、このわざとらしさが、く~ったまらん!

これらの音楽を聴きつつ、遥かな空や海、田園風景、山々。そしてかつてその時間を共有しながら、一緒に旅した人に想いを馳せる毎日でございます。

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