ジャズと映画 part3 坂道のアポロン2020年06月16日

映画「坂道のアポロン」を観ました。アニメもありますが実写版です。

2018年公開映画ですので、全然旬な話題ではないのですが。。だって知らなかったんですもの。だってその頃はまだ忙しかったんですもの。。。

原作は小玉ユキさんによる漫画で、「このマンガがすごい! 2009」オンナ編で1位を獲得、第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞というなかなかの作品だったのでございます。 


(以下、どうしても多少ネタバレになります。。。)

青春映画ですね。人間関係は、概ねこんな感じ。

   

 ピアノ        ドラム         ボーカル

西見 薫→  友情  ←川渕 千太郎←  幼馴染💛 迎 律子

        ↓尊敬   💛           ↑親子

桂木 淳一💛友里恵         迎 勉      

トランペット  画学生        ベース

💛関係が典型的でわかりやすくてイイですね~ 薫は律子に💛です


東京のドクター、西見薫はピアノが特技らしく病院で子供に頼まれてちょこっと弾いてみたりしています。彼の机の上には高校時代の写真とロザリオが飾られています。。↓


時代設定とロケ地も最高です!(原作者の出身地)


1966年初夏、男子高校生・西見薫は、横須賀から長崎県の佐世保市にある佐世保東高校に転校、「坂道が忌々しい・・」とつぶやきながら通学している所から物語は始まります。

薫は学校の屋上で誰もが恐れる不良、千太郎と運命的な出会いをします。

薫はクラシックピアノが好きなのでした。↓ 


転校して、クラスメートからは「東京の方から来た、ぼんぼんらしかよー・・・」と陰口をたたかれる中、クラス委員の律子が親切なので、「レコードが買えるところは?」と聞きますと、「うちの家においでよ~」と言われて「それはいくらなんでも早すぎでは~💦」と思いつつ、お家に行きます。するとお家がレコード屋さん!というおちですね。 このレコード屋さんというのがイイですね。

そーそー。この時代、町には本屋さんがあるように、レコード屋さんがあったんですよ。 

↑ 店主(ジャズベースを弾く)の好みでかなりジャズ寄りの品揃えの様子!(^^)!
はい、壁面ディスプレイご覧ください。
マイルス・デイビス  ブラックホーク 
リー・モーガン  ザ・サイドワインダー
ジミー・スミス ザ・サーモン
ジョン・コルトレーン ジャイアント・ステップス などなどが見えるでしょ~(^^)/
く~っ、たまらん!
しかもこの店主、地下室まで作ってスタジオにしてるんです。
律子に誘われて地下室に降りていくと、仙太郎がドラムをたたいています!
東京から学生運動に疲れた大学生純一も、帰ってきて突然ジャムセッションに・・・
薫も参加して、ジャズの集団即興演奏に、ちょっと楽しさを感じていきます
この地下室のレンガ造りの壁、どっかでみたような・・・
薫はお店で、クラシックを買わずに、アートブレイキーのモーニンを買い求めます(^^)/
ええ、あの恐ろしいジャケットの・・・ ↓

数日後、律子に恋心を抱いた薫は頑張って電話で、図書館へ行こうと誘います!
返事はOKだったのですが。。。   ↓ この電話機・・・10円玉・・・くーったまらん!
待ち合わせ場所の教会に行ってみると、何故か仙太郎も一緒で行先は海水浴に・・・
いや~、青春ですね~(^_-)-☆
ロケ地は白浜海水浴場で佐世保で一番大きな海水浴場だそう。水平線まで青く澄んだ海と文字どおり白い砂のビーチ。(和歌山にも同名ビーチありまーす)
↑ 海で偶然出会った年上の友里恵は実は、純一の彼女・・・
そんなこととは知らない仙太郎は、画学生友里恵に絵のモデルなど頼まれて、浮かれています。
これがアポロンだそうで・・・仙太郎はロダンの考える人と区別がつかない様子。
ロケ地は眼鏡岩、平戸藩のお殿様が愛でた「平戸八景」の1つで、高さ10m、横幅20mのびょうぶ状の岩に、巨大な穴が自然にくり抜かれて眼鏡状になった奇岩で、鬼が作ったと言う伝説がありるそうです。

ある日、街のジャズバーで、在日米軍(多分そういう設定)に絡まれます
喧嘩っ早い仙太郎が殴り合いになりそうなところ、暴力では何も解決しないと純一がトランペットの実力を見せつけると
仙太郎のドラム、薫のピアノも加わってスイングします
さらに、純一は達者な英語でジャズボーカルも披露♪ あんたチェット・ベイカーか~
これには米国人達も唖然!拍手喝采 音楽に国境なし(^^)/

薫と仙太郎は、それぞれ家族や出生、さらには失恋で悩んでいて、友情もギクシャクする中、学園祭の季節がやってきて、薫は実行委員をすることに。
仙太郎は、他の生徒達がやるロックバンドに誘われて、そこでドラムを叩くことに。  
↓ なんとなく~な演奏の仙太郎 ファッションが笑える
ところが、ロックバンド演奏中、突然停電になるというハプニング!
メイン楽器のエレキギターが使えません。
実行委員として薫が、停電修理の間を持たせるからと、アコースティックピアノを弾きます。
曲はマイ・フェイバリットシング。これは律子の大好きな曲でした。
「あ、これってサウンドオブミュージックの・・・」と会場が徐々に気づき始めると・・・仙太郎がドラムで参加します!(カッコいいシーンです)
お互いに顔を見合わせ、合図して曲はモーニンに!会場大興奮

仲直りして、やがて季節は冬。教会でのクリスマスコンサートに薫は、律子のボーカルを加えてやろうと提案します。
ところが当日、律子と仙太郎が薫のところへ向かう途中、事故にあってしまいます。

命は助かったものの、責任を感じた仙太郎はいつも肌身離さずつけていたロザリオを外して去っていったのです。

そして10年後、病院で勤務する薫のもとに純一と友里恵がやってきて一枚の写真に偶然、仙太郎が写っていたことを知らせてくれます。それは教会の結婚式の写真で、仙太郎の神父姿でした。薫は佐世保で10年ぶりに律子と再会、律子を誘って二人で仙太郎に会いに向かいます。
島の密度は日本一、常緑広葉樹の森が水面に影を落とし、波静かな浦々の九十九島です!
九十九島の一つ、黒島にある黒島教会です。世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」構成資産の教会堂は、今も祈りの場として使用されています。
江戸時代後期、平戸藩が入植を認めると外海や生月(いきつき)島の潜伏キリシタンが多く移住しました。最初に常駐したマルマン神父が、基礎に特産の黒島御影石を積み、40万個のレンガを使い、1902年に祝別したロマネスク様式の美しく荘厳な教会です。
そーか、仙太郎、こんないいとこで神父見習いをしていたのか~。教会からドラムの音が聞こえるぞーって走り出す二人。
↑ 感動の再開シーンです!
あまり言葉は要らない!すぐに演奏が始まります!マイ・フェイバリットシング。
薫が言います。あの時言えなかった・・・僕の好きなもの「それはこの時間なんだ!」
仙太郎が合図します!あの時できなかった律子のボーカル・・・さあ、今だっカモン
この映画では演奏のシーンで、お互いに顔を見合わせ、目で合図してノッていくシーンがとてもクールなんです。ジャズという音楽の特徴であるコレクティブ・インプロビゼーシヨン(集団即興演奏)が表現されています。
 ↓ エンドロールは・・・
やっぱ、レコードですよね~ いいなあ、懐かしいなあ。。。

アニメも見てみようと思ってます。全12話、各エピソードにジャズの有名曲のタイトルがふられています。。。

#1 モーニン(Moanin'

#2 サマータイム(summertime

#3 いつか王子様が(Someday My Prince Will Come          

#4 バット・ノット・フォー・ミー(But not for me           

#5 バードランドの子守唄(Lullabys of Birdland

#6 ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ(You don't know what love is            

#7 ナウズ・ザ・タイム(Now's the time

#8 ジーズ・フーリッシュ・シングス(These foolish things

#9 ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー(Love me or leave me

#10 イン・ア・センチメンタル・ムード(In A Sentimental Mood   

#11 レフト・アローン(Left Alone

#12 オール・ブルース(All Blues

放映されたのは2012年ごろとかなり以前だったんですね。。。だって知らなかったんですもの~

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