不動山の巨石2020年06月17日

我が国は憲法で信教の自由を掲げる、素晴らしい国家です。したがって多くの宗教があり、それを信じる人や信じない人、なんでも信じる人、使い分ける人、なんだかよくわかんなーいという人など様々です。
原始的な信仰としてはアニミズムといわれる、自然の中の現象や、山、滝、巨木、巨石などに精霊(あるいは神)が宿る、おわすという考え方。いいと思います。私自身、そういった場所に行ったとき、その考え方、あるいは感じ方、正しいなーって思えることが多々あります。

今回は「不動山の巨石」(和歌山県橋本市)に行ってまいりました。
はい、私けっこう巨石って好きなんですよ(^^)/
山の上です。そんな場所ってたいてい修験道・役行者のゆかりの地、山岳信仰の行場である場合が多いのですが・・・やっぱり今回もそうでした。


西国三十三所のお寺の一つ槇尾山施福寺も山上の寺院で、やはり役行者が、自ら書写した法華経の巻々を葛城山の各所の秘密の場所に埋納し、最後に埋めたのがこの山であったことから巻尾山(槇尾山)の名が付いたとする、地名起源伝承があります。西国巡礼随一の難所と言われており、階段数951段!昔、父親と登ったのを最初にその後、4回ほど参拝いたしました。

そして今回、私の前に立ちはだかる階段は635段!槇尾山施福寺よりは楽さ~♪・・・と思ったのですが、その階段って山上まで、ほぼ真っすぐなんですー!(施福寺の場合は、右に左に斜めに登山していきます)
 ↑ 先が全く見えずに続く・・・
まわり道というのもあり、本来はそちらで登山していたのでしょう。しかし地元村民が、えーい、まだるっこしいわいしょ~。一直線やしてよー。(リアル和歌山弁)と道を通したもの思われます。
ひたすら登ります。途中、ところどころ野草が咲いていて美しい・・・なんて実は、あんまりゆとりないんですが(;^_^A ハアハア・・・
 ↓ 振り返りつつひたすら階段を上ります。
 ↓ 登りきると、山小屋休憩所に区長様からウエルカムメッセージが
 ↓ 休憩所の前の石です。おおっ!楠木正成公もココにいらっしゃったのか!
では、私も同様に腰掛けさせていただきます!(^^)! よっこらしょっと。
 ↓ これが山上の巨石群だ!
環境省選定の「日本の音風景100選」に選ばれております。特に真ん中の大穴に耳を当てて聞くのだそう。
その音が何に聞こえるかは、本人次第だそうですが私の場合は、そうですね・・・ゴーゴーって聞こえてくるそれは何だったのでしょうか?(紀の川の流れの音でしょうか・・・)
和歌山県で「日本の音風景100選」はあと一つ、有名な那智の滝が選定されてるだけなので、なかなか貴重でしょ(^^)/
これが例えば京都などでは、京の竹林(京都市)・るり渓(京都府南丹市)・琴引浜の鳴き砂(京都府京丹後市)というあたりですね。
環境省ホームページ https://www.env.go.jp/air/life/nihon_no_oto/

現在は、永禄年間に信仰を集めたという不動尊が祀られていますが、古代の人々は山腹に突如現れた巨石を、パワースポットとして信仰したのですね。。
これらの巨石は、その昔、役行者に命じられて神である一言主命が、葛城山から金峯山に橋を架けようとしたのですが、人目を避けて昼間しか作業しなかったので、結局石を集めただけに終わって、役行者に怒られた~というとんでもない伝説が残っているあの場所です!
今回は、その伝説を検証するためにやって参りました。伝説にまちがいございません😁
地質学者様によりますと、ここ不動山付近は、地質的には和泉層群で、かつて海底であった時代に堆積した礫岩などが多く見られます。巨石群は、長い時間をかけて表層の土壌が浸食され、礫岩が露わになったもので、この和泉層群は、五條市の大澤寺付近から領家変成岩である花崗岩に変化していくのだそうです。
 ↑ 巨石に我が身を横たえ、空を見上げました。。。。
 風と木々のざわめき、鳥の声、虫の声。。
 ↑ まわり道はこんな感じ。
出発場所には約1時間で戻ってきました。 ハアハアハア。。😅
さあ、巨石マニアの貴方、階段マニアの貴兄、役行者ファンの貴女、「日本の音風景100選」全制覇を企むアナタ(そんな人々いるかって!)も是非チャレンジしてくださいませ! 
ゴゴゴゴゴ・・・(ジョジョの奇妙な冒険風)