日本唯一の飛び地の村 北山村2020年05月31日

もう、5月も終わりですねー。どんどん蒸し暑くなってまいりました。
梅雨の季節、そして本格的な夏がやってまいります。
夏になれば、水遊びいいですよね。海や川、プール。あるいは川下りなど。
関西では京都の「保津川下り」、有名です。ホームページによりますと、新型コロナウイルスの影響で中止されていましたが、6月1日から再開とのことです!

しかしながら、私、是非行ってみたいのが「北山川 観光筏下り」
(こちらは7月1日より運航再開予定)。(何度か添乗で行きました。写真はその時のものです)

ポイントは筏(いかだ)!

日本に川下りは数多あれども、丸太を組んだ筏に乗って川下りを体験できるのは、ここ北山村だけ。

筏に乗っての急流下りで自然の中を大冒険!(例えばテーマパークUSJのジュラシックパークライド、人工物の中で決められたコースを行くのとは比較になりませんぜ!)


和歌山県北山村。紀伊半島南部の山間部に位置して、面積約48平方km、その村域の約97%が山林地帯。そして村に隣接する町や村はすべて三重県、奈良県。和歌山県のどの市町村とも隣接していません。日本で唯一の飛び地なんです!

その理由は、和歌山愛にあふれる物語!

北山村では古来、木材を切り出して北山川から木材流送を行い、下流の新宮(和歌山県)で商人がそれを受け取り売るという、林業ビジネで生活を営んでいました。つまり新宮との結びつきが強く、江戸時代にはこの地域は紀州藩新宮領に属していました。廃藩置県で新宮が和歌山県に入ると、村は新宮との結びつきの強さゆえに和歌山に入ることを望み、それが叶った結果、飛び地村が出来たのです。以降、1889年(明治22年)に自治体として発足して以来この村に合併などは一切なく、飛び地ゆえに人口が少なくとも一村を維持してまいりました。

ダム建設により、熊野市までの道路が整備され、現在はむしろ三重県の熊野市などとの結びつきが強くなり、三重県の市町村との合併により和歌山県の飛び地でなくなろうという動きもありましたが、住民投票の結果和歌山県に残ったそうです。


山林の真ん中を清流・北山川が悠々と流れるという日常の風景は、「美しい日本のむら景観コンテスト」で農林水産大臣賞も受賞しています。

筏は今では、陸送で運ばれるようになったのですが、「観光筏下り」、この地域の伝統文化でもある「筏」を今に伝えるべく改良を加えた観光事業としてよみがえりました。

 

 ↑ 流れの静かなところは着座、流れが速い場所では立ち上がって手すりにつかまります

あ、もちろんずぶぬれ度、はんぱじゃないですよ~。このあたり映像でお見せしたいのですが。。


豊かな自然に包まれ、ゆったりとした時間が流れる中、筏師が造る筏で大自然の中を人力だけで下る北山川の筏下り。最初の瀬であるオトノリはかつて弟乗りといわれ、後継ぎの長男は乗らない(あまりの危険さゆえ)といわれた逸話もあるらしく。。ここを乗り切る北山村の筏師の櫂さばきは筏師の華とされていたそうです。

 ↑ こちらが筏師さんだ!他府県の若者がヘルプに来ているそう


 ↑全国唯一という特産品がこれ ジャバラドリンクでのどを潤します

柑橘系の果実で、古来からこの地域でのみ自生するという珍しいものです。

モニター調査の結果で47%の人から「じゃばらが花粉症に効く」効果があったと報告があり、人気の特産品になりました。「邪払」とも(^^)/

 ↑ こちらは到着場所です。 ここでクイズです。筏はどうやって上流に戻すのでしょうか?

 

 ↓ 正解はクレーンで釣り上げてトラックで運ぶでした〜 なかなか大変 (;^_^A

 

新型コロナウイルスもようやく沈静化が見えてまいりました。

しか~し、ここで私は安倍総理に申し上げたい!緊急事態宣言時あなたは「他府県への移動は控えるべし」と通達された。それはそれでよいっ。しか~し、あなたはその時この北山村の存在をちゃんと考えていたか!?北山村、村内には小売店が4軒、コンビニが村営1軒。ガソリンの購入については、村役場から約2キロの三重県熊野市育生町や村の北隣の奈良県下が最寄。

他府県に行かねば何もできんではないかっ!!

宣言の中で「他府県への移動はお控えください。ただし北山村村民の村外外出は例外と致します」との例外規定を付け加えるべきだったのではないのかっ!それとも何かっ。450人の飛び地の村など、どーでもいいというのかっ!ドーン(机をたたく音)どうなんだっ安倍総理お答え願います。(国会討論、野党風)

さぞかし北山村村長並びに住民は怒り、不信、疎外感、絶望、悲観、諦観などの感情が渦巻いていたことでしょう。そう思って北山村のホームページを見ると、そんなことは全くなくて粛々と大人の対応をされているのでありました(^^)/

 ↑ 訪問証明書を頂きました。和歌山弁での記述がええわいしょ♪