重伝建を歩きたい(1)湯浅 お醤油の街 ― 2020年05月30日
「重伝建」とは、重要伝統的建造物群保存地区の略称です。
城下町・宿場町・門前町・寺内町・港町・農村・漁村といった歴史的な集落や町並みの保存を目的に設けられた国の制度です。
国が優れた建造物を個別に保護する場合、重要文化財に指定しますが、「重伝建」は、一定区域に存在する複数の建物や景観を残すため、「面的」に指定するところがポイントです。
つまり古い街並み景観が残っている地域のことですね。
2019年(令和元年)12月現在、山形・東京・神奈川・熊本を除いた43道府県、100市町村の120地区が文化庁により選定されています。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/judenken_ichiran.html
和歌山県では唯一の「重伝建」が湯浅伝統的建造物群保存地区です。
湯浅は古代より熊野参詣の宿所として栄えていましたが、中世に伝わった金山寺味噌の製造に由来する醤油醸造が、近世になって紀州藩の保護を受けて、代表的な産業となりました。(92軒も醤油屋さんがあったという。現在は5軒)
通りと小路の特徴的な地割りで構成され、切妻造平入、本瓦葺を伝統とする街並みに醸造文化の歴史的景観が残っています。
↓ こちらは昔の醸造工場の様子 ボランティアガイドさんによる説明を受けることもできます
ここ(湯浅町)までくれば、お近くの広川町にも足を延ばしますって、大阪方面へは帰り道になるので、ついでやいしょ~(^^)/
ここには2007年(平成19年)4月にできた、濱ロ梧陵記念館と津波防災教育センターからなる「稲むらの火の館」があります。
11月5日は「世界津波の日」に制定されていますがその理由は・・・?
安政元年(1854年)11月5日に和歌山県で起きた大津波の際に、濱ロ梧陵が自らの収穫した稲むらに火をつけることで早期に警報を発し、避難させたことにより村民の命を救い、被災地のより良い復興に尽力した「稲むらの火」の逸話に由来しています。
(稲村の火の館 ホームページより)
https://www.town.hirogawa.wakayama.jp/inamuranohi/siryo_inamura.html
濱口梧陵記念館は、濱口梧陵の生家です。展示室には生い立ちから晩年までの資料が展示されています。
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